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逆境は、時に背中を押してくれる 2

執筆:内山知子


工房が軌道に乗ってきたと思ったら

まさかの妊娠。


妊娠は、

もちろん負の出来事ではありません。


初めてのことで想像ができなかった分、

せっかく手にした仕事を続けられるのか

すべて手探り状態になりましたが

靴教室で共に学んでいた仲間に助けられ

出産予定日まで仕事をすることができました。


また、

子どもの足と靴について学び

それを人のために役立てようと

動くことになったのも

息子の登場のおかげです。



そんな中、息子が3歳の時、

再び思いもよらないことが起こりました。


ステージ4と呼ばれる

特大サイズの脳腫瘍が見つかったのです。


MRI画像を見たときは

あまりの大きさに笑ってしまいました。


頭に穴を開けるわけですから

怖くなかったと言ったら嘘になります。


幸い腫瘍は良性でしたが

様々な後遺症が残る可能性を説明され

泣いたこともありました。


多くの方々のご尽力のおかげで

手術は無事に終わり

日常生活へも早く復帰できたことは

本当に幸運なことだったと思います。


この体験がなければ

「今死ぬわけにはいかない」ということ

「いつ死んでもいいように生きよう」

ということを

心から感じることはなかったと思います。


大袈裟なようですが

その気持ちがあるだけで

くよくよ迷うことなく生きやすくなりました。


傷ついたり病んだりすることは

決して喜ばしいことではありませんが

そこから身を引いたり

膿を出し切ることが

次につながるきっかけであることは

間違いありません。


今の仕事は

一人ですべてやっているようですが

いつでも「助けて!」と

自分から発信できる。


それが、

10年前の自分と

大きく違うところのような気がしています。















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