執筆:ミキアカリ
西荻窪のシェアスペース、インザラフさんとの出会い。それは偶然の出来事がきっかけでした。たまたまいつもは行かないエリアを散歩していたら、坂道の上に素敵なカフェを見つけたのです。しかしその時は中には入らず、こんな所にカフェがあるんだ、場所も借りられるんだと思いながら、パンフレットを持ち帰りました。
それからしばらく経ち、子育てや自分の体調にプラスの変化が起きて、またワークショップを再開したいと願っていた時、何年越しかでようやく参加できたイベントの主催者の方にインザラフさんをおすすめされました。2度目の偶然に驚き、これは行ってみるしかないと扉をたたいたのが全てのはじまりです。
蓋を開けてみれば、カフェつながりで知り合いがいたり、共感できることがあったりと、インザラフさんとはご縁を感じることが沢山ありました。もともとは自分の企画で場所を借りようと思っていたのですが、スタッフの方と話をしているうちに「きっかけの学校」のことを知り、このプロジェクトに関わらせていただくことになりました。
カフェを訪ねたことでスタッフの方々とは面識があったのですが、当時、他の講師の方々とは実際に会ったことが一度もなく、その後は世の中の動きに合わせてオンラインでミーティングを続けました。その距離が急に近くなったのを感じたのは、みんなで新しくつくる「きっかけの学校」のホームページについて話をしていた時です。
コンセプト画像に使えるようなイメージが何かないかと意見を求められた私は、ミーティングで思いついたアイデアを元に、今一度じっくりと考えてみました。すると魔法のように、バラバラのパーツが集まってくる感じがしたのです。それは、「きっかけの学校」のキーワード「育てる」に関連した植物のサヤのかたちに、それぞれの講師の想いを表す言葉を足すというものでした。
こうして思いがけず講師の方々の大切な言葉を聞く機会を得たわけなのですが、そのプロセスは特別で、まるで心に触れさせてもらっているような感じがしました。たった一つの言葉の中にどれだけの想いが隠されているのかを知った時、これはアートの目に見えない部分と同じなのだと、アートはやはり人々の中に生きているのだと、改めて実感できたのです。
この作品はインスタレーションとして生まれたものなので、同じかたちのものはもう2度とできません。しかしそれも、この先進化していくこの「きっかけの学校」そのものを表している気がして、必然だったのではないかと思っています。これから講師ひとりひとりの想いが誰かに届き、また何かのきっかけとして花開くことを願って、言葉の意味をこの場を借りて記しておきたいと思います。
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